「社会」で評価されるために必要なこと。

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繁忙期が明けると社外活動が増える

6月になると監査法人の繁忙期も落ち着きはじめ、平日の夜が空くようになります。

 

この時期の会計士は、空いた平日の夜を利用し、趣味、勉強、飲み会などの社外活動が活発になります。

 

監査法人に勤める、いまっしーも例外なく、6月の平日は社外活動を積極的に行っていました。

 

理不尽な社会に戸惑う新人

その社外活動と一つとして、大学時代の後輩で、今年度から新人として監査法人で働いている、新人会計士と飲む機会がありました。

 

いまっしー「いやー。繁忙期、大変だったねー。」

新人君「いやー大変でしたが、ようやく仕事にもなれてきて、これからも、もっと頑張っていきたいです!」

 

最初は他愛のない会話をしていましたが、アルコールが入り、ボルテージが上がって来ると、最初はニコニコ顔だった新人君の顔が徐々に愚痴を言いたそうな顔になってきました。

 

いまっしー「なんか浮かない顔してんね。どうしたの?」

 

新人君「いやー実は会社の海外研修に応募したのですが、書類で落とされて(泣)。めっちゃ準備して、エントリーシート書いて、上司にも後押ししてもらったのに、書類で落とされたんです。」

 

いまっしー「ああーその研修ね。結構人気ある研修だから、倍率高そうだよね。そういえば、俺の後輩が書類通って面接受けてたよ。なんか仕事してねえなって思ってたら、色々エントリーシート書いてたみたい笑。いやーお陰様で俺のお仕事いっぱいだよw」

 

新人君「なんなっすか、そいつ。自分は今年の繁忙期誰よりも頑張って、仕事して、上司も自分のこと、めっちゃ評価してくれたのに、自分じゃなくて、そんな奴を会社は評価するんですね。うわー萎えるわ」(お酒でヒートアップしてる)

 

いまっしー「まあまあ笑。でもそんなもんだよ。学生と違って社会人の評価の軸は立場とか情とか色々と複雑だからね。『能力』が自分よりも劣っているやつが評価されるなんてことも多々あるよ。

 

お酒の場だと、愚痴も言いたくなるもので、優秀な新人君でしたが、普段は言わないような愚痴をポロりとつぶやいていました。

 

『能力』は点数では測れない

そんな理不尽に向き合う新人君を見てて、久しぶりに社会人になったときの自分を思い出しました。

 

そう、

『統一の』ペーパーテストのような、一定のルールの上で『点数』を高める事が人生を生き抜く為に大切だと信仰していた自分を思い出してました。

 

さて、皆さんも少し過去を思い出してみてください。

 

僕らがかつて生きてきた、『学校』という世界では、主にペーパーテストという、統一の尺度があって、その中で評価が高い奴が、『優秀』と言われていました。

 

大学受験では、偏差値の高い大学に入る奴が『優秀』って言われて、会計士試験で言えば、統一の試験に合格できる奴が『優秀』って言われてましたよね。

 

ただ、『学校』の世界を出て、『社会』に出ると、残念ながら、統一の尺度は存在せず、評価される方法は、自分のいる環境によって異なってきます

 

例えば、営業の世界では、多く物を売って会社の利益に貢献した営業マンが優秀です。(知識があっても、営業で結果を出さなければ評価されません)

 

一方、監査法人のスタッフで言えば、色々と反抗せず、言われた事をキチンとしっかりやって、しっかり監査手続をする人材が優秀です笑。

 

つまり、優秀の定義って、その環境毎に異ってくるし、『その定義』によって評価も変わってくるっていう事です。

 

そして、『その定義』が『学校』とは違い、『社会』では信じられないくらい無数にある

 

その結果、

「学業という世界での能力数値の高さ≠社会で生きる能力の高さ」

 

という事実は、社会では当たり前なのですが、学生上がりの新人って最初は気づかない人が多い。(私も知りませんでした)

 

そうそう、タクシーの広告でその事実に気づいてない社会人のいい例がありました。

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映像の中の彼、

 

何年も成果を出してない先輩と評価がいっしょなのはもう!(耐えられない!)

 

って叫んでましたね。(気持ちはわかるよ)

 

でも、その職場の環境が変わらない限り、映像の中の彼はおそらく一生、先輩と評価は一緒でしょうね。

 

社長さんも、人事評価が難しいって嘆いてましたし、なかなか環境自体を変えるのって難しいんですよ。(AIで変わればハッピーですが、実際はどうなんでしょうか)

 

そして、あれ?会計士業界でも上記のような叫びを匿名をいいことにツイッター叫んでるスタッフやシニアがいたなって思い出しました。

 

(愚痴を言いたい気持ちはわかるけど)どんなにSNS上で愚痴を叫んでも、環境は変わらないだろうし、今後のことを考えると、逆に自分の首を締めているだけなんだけどなって思うのは私だけでしょうか?

 

そして、人事評価制度に関しては我が業界でも、例外なく深刻な問題なのだと改めて感じました。(「監査」業務ってみんなが納得する評価軸を作るのが難しいんじゃないかな)

 

人を評価するって、ホント大変な事だし、評価も視線も、環境で変わるのです。

 

 

「俺の方が、知識豊富で、バンバン裏方で仕事してるのに、あいつより評価されない」→それって、評価されるための努力の方向が全然違うんじゃないって思ってしまうわけです。

 

もし文句があるなら、会社の評価制度(環境)を変えるか、自分が会社(上司)の求める評価に合わせるしか無いのにって思ってしまうわけ。

 

SNSで愚痴っても自分のストレスがちょこっと発散されるだけで、何にも世界は変わらず、理不尽なままなんです。残念だけど。

 

 評価されるためには、環境に適応するか、環境を変えるしかない

最初の新人君の話に戻りますが、おそらく、短期の海外研修の参加に求められていたのは、英語能力の高さとか、意気込みとかではなく、会社のスポークスマンとして、リクルートや対社外向けに、会社の魅力を伝えることができるかどうかが評価の軸だったんじゃないでしょうか。

 

短期の海外研修(研修という旅行?)って、能力開発の側面よりも、広報素材としての側面が強いし、その研修の魅力をリクルートの場等で伝える能力が高いかどうかは、候補者を選定する人事部にとっても重要なポイントだったのではないでしょうか。

 

もしかしたら、

「リクルーターとして会社の魅力をアピールしたい」

っていうキラキラリクルーターの素質をアピールすれば、選考に残れたのかもしれませんね。(陰キャのいまっしーには難しい世界だな笑)

 

今回の新人君は、評価軸の見極めが出来てなかったですね。(十分素質がある魅力的な新人君なので、今度は大丈夫でしょう)

 

新人君の件からわかるように、評価されたのなら、1今いる環境下での評価軸を見極めて、自分を環境にマッチさせるか2環境を変えるかの二択なのです。

 

さて

 

あなた社会で評価されたい?じゃあ、どうする?

 

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