監査法人女性向けリクルートイベントの本音
どうも、若手会計士のいまっしーです。
先週、今年度の論文式試験の合格発表もあり、約1300人の方が、合格されました。
おめでとうございます。
そして、監査法人のリクルートも活発になってきます。
今回は監査法人のリクルートで気になる女性就活生向けイベントの理由と本音を私の独自分析で考察して行きたいとおもいます。
(あくまでも独自の考察であり、所属法人とは一切関係ありません)
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女性向けイベントと制度の多様化
私が就活生として監査法人への就職活動をしてたのは数年前の話ですが、その当時、そこまで女性会計士向けのイベントや育児支援などを積極的に打ち出していなかったと思います。
しかしここ数年、「〇〇女子会」、「女性会計士に聞いてみよう」などといった女性就活生向けイベントを各法人積極的に打ち出しています。
またイベントだけでなく、「結婚」、「出産、育児」の積極的なサポートとして、保育所設置や、時短勤務・在宅勤務を積極的に導入、女性管理職の増加推進をしています。
(参考までにトーマツさんのHPを添付しますが、他の監査法人も同じようなコーポレート情報をHPにアップしています。)
女性活躍推進|コーポレート:会社案内(有限責任監査法人トーマツ)|デロイト トーマツ グループ|Deloitte
このように、女性活躍推進に積極的な監査法人ですが、この背景には様々な理由があるのです。
理由1、グローバル本部からの圧力
大手4大監査法人はグローバル会計事務所である「EY、KPMG、PwC、Deloitte」と提携し、グローバル本部の指示に従っている特徴があります。
欧米のグローバル企業であるグローバル会計事務所の女性活躍推進は、日本の企業と比較して圧倒的に進んでいるのが現状で、日本だけが取り残されている状況でもあります。
そんな中、グローバル政策として今後、日本でも女性活躍推進は必須の課題であり、そのための目標数値の達成が課題となっています。
例えば、先に挙げたトーマツさんのHPにはこんな目標数値が記載されています。
■数値目標
・女性ボードメンバー3名、女性執行役1名
・女性パートナー・ディレクター比率:10%
・女性管理職比率:20%
・男性の育児・介護事由での休暇取得
・配偶者が出産した場合の休暇取得率:100%
そして、現状数値はこちら、
・現状データ(2018年1月1日現在)
パートナー・ディレクターに占める女性割合:8.1%
管理職に占める女性割合:14.9%
達成度合いはさておき、言いたいことは、こういった数値目標がグローバルから課されており、達成に向け、法人上層部は必至になっているということです。
リクルートで女性を積極的に採用したからといって、上記の数値とは直接的には関係ありませんが、将来的に欧米の女性活躍推進の流れに追いつくためにも、現時点からの積極的な女性雇用が必要なのです。
理由2、女性会計士の少なさを隠したい
会計士の男女比率からしても、女性が少ないのは周知の事実ですが、監査法人も例外ではなく、女性比率は低いのが現状です。
そんな現実をリクルートの場で法人サイトとしては見せたくないのです。
女性就活生向けイベントの積極的に実施することで、ローモデルとなるような女性会計士が法人内に少ないことを隠している現状は否定できません。
あと、所属する構成員向けに、法人が女性活躍推進に向け積極的なっているという姿勢をリクルート活動を通じてPRしたいという理由も一理あります。(ただでさえ男社会の監査法人から、これ以上女性が辞めていくのを、法人側としても避けたいのです。)
リクルートの場にいる、リクルーターの男女比率は、監査法人の現場の男女比率と異なることを念頭に置いておきましょうね。(女性リクルーターはとにかく多いです)
そして、現状的には監査法人は男社会であることを忘れないでください。
(毎年、入社前後で期待ギャップに打ちのめされたJ1女子を見ると、切なくなります。)
理由3、男は女に釣られてくる
これが一番の本音なのではないでしょうか(笑)
レディーにとって心地よい環境は、ジェントルマンにとっても心地がいい場所なのです。(男にとって心地がいい場所が、女にとって心地がいいとは限らないのですが。)
女性就活生へのリクルート対策をしっかり実施した監査法人が近年、多くの就活生への内定承諾を確保しているのではないでしょうか。
良くも悪くもガツガツ系就活生が少なくなった状況では、女性向けリクルートは男性向けリクルートにもなっているのです。
キラキラに惑わされないでね。
合格ほやほやで、浮かれる気分も悪くないですが、現在の主流である「接待リクルート活動」に溺れるのは禁物です。
特に女性の就活生ですが、監査業務は体力勝負の男社会向け業務であることは忘れないでくださいね。(ここ近年大きく改善されているとは思いますが)
「入社前後の期待ギャップを埋める場所=リクルートイベント」の原則を忘れずに。
ではでは。