ハッタリはプロ会計士への第一歩
会計士に税務相談?
先日、大学時代の友人(会計士ではない)と飲んでいるときに、
友人「いまっし-って会計士だよね?俺の知り合いで所得税の確定申告をやってほしいっていう友達がいて、その友達紹介してもいい?」
といった流れで、税務の仕事紹介の相談を受けました。
監査法人所属の私は正直税務に詳しいわけでけでもなく、会計士事務所を開業しているわけでもありません。
ただ会計士という資格を持つがゆえに依頼が舞い込んできました。
「いやー俺。監査法人の会計士だし税務実務知らねーよ」
って心の中で呟いていました。
ただ色々思うところがあり、一度その方と会うことにしたのです。
会計士?税理士って何が違うの?
話は飛びますが、ここで一般の方向けに、税理士と公認会計士の違いを簡単に説明します。
まず、税理士は税務のプロフェッショナルであり、主な仕事は税務業務です。
納税者に代わって税務申告を行う税務代理、税務書類の作成提出の代行、税務に関する相談などを行います。
よく区役所や電車に
「○○税の申告期限は申告期限は○月○日までです」
的な広告を見たことがあるのではないでしょうか。
その申告のお仕事が主な税理士の仕事です。
その他に、国際税務といった大企業向けの仕事をする税理士さんもいらっしゃいますが、主に個人の方や中小企業・ベンチャー企業向けのお仕事が多いのが税理士の特徴ではないでしょうか。
一方、会計士は監査及び会計のプロフェッショナルです。
監査とは、企業が作成した財務諸表が適正であるかどうかを第三者の立場から評価する業務のことです。
日経的な表現でいうと、「財務諸表が正しく作られているかお墨付きをつける仕事」でしょうか?
監査を受ける義務があるのは、上場企業といった大きな企業であり、お客さんは主に大企業となります。
大企業のため(市場経済のため)のお仕事であり、世間一般ではあまり知られていないのが会計士の主な仕事なのです。
会計士だから税務の相談断るの?
さて、上記のような違いがある会計士と税理士ですが、ぶちゃっけ世間から見れば会計士も税理士もほとんど一緒というイメージだと思います。
だからこそ、今回、(税務業務をそこまでやっていない)会計士の私に税務の仕事依頼が来たのです。
正直私、税務実務詳しくありません!
(あんまり大きな声で言える事ではないですが)
しかし、監査の会計士だから、確定申告出来ませんなんて言って突き返すのは専門家を名乗るプロとしてはいかがなものでしょうか?
困って求めているんだから、専門外でも出来る限りの事はするべきではないですか。
出来ないなんて言ってたらいつまでたっても、何も出来ないでしょ
だから、知っているふりをしてハッタリをかけました
「おお、全然大丈夫だよ!」の<二言返事で依頼をOKしたのです。
(全然大丈夫ではありません)
ただ会うまでに、必死で勉強しました。
税務知識(所得税)、確定申告の実務、確定申告の相場調べ、会計・税務システムはどんなのがいいのかなど、ネットや本で調べまくりです。
付け焼き刃ですが、やれることはしました。
「出来る限りの事はする」
税務実務を知らなくても、それは頼まれて引き受けた会計士(プロ)がすべきことではないでしょうか。
確定申告の相談はどうだったか
さて、実際の税務相談はどうなったでしょうか。
結論から言うと、確定申告の簡単な内容、相場等の話をしたうえで、縁のある会計士税理士さんをご紹介する結果となりました。
正直、現時点の僕の実力ではここまでが限界でした。
ただ、出来る限りのことは出来たと思います。
話は変わりますが、会計士で独立された方に話を聞くと、最初の仕事はみんなハッタリで引き受けるそうです。(その方いわく)
引き受けた後、必死になって勉強する。
どうしても難しい場合は詳しい人をご紹介する。
そうやって、実績を残していくうちに実力が付くそうです。
出来ないなんて言ってたら何も出来ないし進まない。
ハッタリがいいわけではありませんが、ハッタリによって実力が生まれ、会計士といったプロフェッショナルが生まれるのではないでしょうか。
さて、あなたはハッタリをかませますか?
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